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 『折伏成就の為に』より抜粋
相手に対して配慮すべき5つのポイント
 ,語るにときあり、聞くにときあり
 話しをする時は、必ずこちらから先にキチンと挨拶をするように心掛けましょう。
 例えば役場に行って、向こうから「こんにちは、どのようなご用件ですか」と言っていただけると、それだけで話しがしやすくなります。まず、こちらから挨拶をした上で、その次ぎに話しをする段階になったら、今度は自分ばかりが語り尽くさないように心掛け、もちらん大切なことを伝えるのを忘れないようにしましょう。
 「この御本尊様こそ素晴らしい」「南無妙法蓮華経と唱えれば必ず幸せになれる」といった言葉を、あえて口にするように心掛け、大事なことを相手に伝えたあとは、話しをするよりも、相手の話を聞くことに力を入れましょう。
 時には「あなたはどう思いますか」等と、こちらから質問を投げかけることも、相手の本心を聞き出しやすくします。相手の本音や、悩みを聞き出すことができれば、具体的な手段を取ることもできます。最初から「信心をするしかない」では「なぜ信心しかないの」という疑問しか浮かび上がってきません。 まず相手の話をよく聞いて、事情なり見解なりを理解してこそ、相手は気持ちが満たされ、心に余裕ができるのです。また、しっかり聞いてもらえることで信頼感を抱きます。そうしたところで、こちらの話しをすれば、相手もまた丁寧に話しを聞き入れてくれるわけです。
 ですから折伏をするときには、まずこちらからキチンと挨拶をして声をかけ、その上で相手が話しやすい状況を作るように心掛けましょう。


 二、なんでもかんでも否定しない
 折伏をするとき、相手の謗法を破折することは実に大切なことですが、なんでもかんでも否定すればよいというものではありません。
 例えば折伏しようと思っている相手に、「我が家には毎月念仏の住職が来て家族皆でお経を読んでいる」と聞かされたとします。その時に、ただ否定するのは簡単なことです。しかし、それだけでは相手は先祖を大事にする気持ちさえ間違っていると否定されたような気分になってしまいます。
 そこで必要なのは、相手の何が間違っていて、何が正しいのかを見極めることです。
 そういったときの答え方としては、「今時、先祖を供養のためにお経を唱えることは本当に特殊なことです。日蓮正宗でも親の恩を報じることは、仏道修行の肝心であると説いています。しかし、本当に先祖供養をしたいというなら、正しい最高のお経を読むことが、真に先祖を救うことになるのですよ。せっかくあなたが尊い心を持っていても、念仏のお経には何の力もありません。かえって先祖を不幸にしてしまいますよ」というように話しをすることがよいのではないかと思います。
 否定されてばかりでは、相手は窮屈になってしまいます。正しさに寄りかかって乱暴な言い方にならないように、そして相手を尊重した肯定的な言い方をすることが大切です。
 相手の正しい部分を正しいと認めた上で、間違っていることを指摘するように心掛けるべきだと思います。


 三、論や理詰めで相手を追い込まない(邪宗の破折  は徹底して行ってよい)
 いくら話をしても相手が信心をする決意に至らないとき、その原因が何なのかを見極めて的確に対処することが大切です。
 ポイントをつかまずに、あれもこれもいいことだからと話し尽くして全部いっぺんに攻め込もうとすると、「過ぎたるは及ばざるがごとし」のことわざどうり、かえって負担を感じて、煩わしく思うことさえあります。そうなってしまうと、心が離れてしまって、次に話すときには、「その話はしないでください」と完全にシャットアウトされてしまいます。気持ちは焦っても、正論や理屈だけで相手をおいこむようではいけません。
 ○○寺で副講頭をしていただいているAさんという方がおりますが、その方はとにかく真っ直ぐな人で、家族や知人で折伏したいと思っている人に会うと、常に最初から最後まで信心の話だけをし続けていました。しかし、成果があがりません。
 そんな折、昨年の暮れの支部登山の際、東京の支部でこれまで何十人も折伏してきた七十歳の女性の方とお話しする機会があって、Aさんはその方に「折伏のコツはなんですか」と聞くと、「とにかくいろんな人と付き合い、全ての人に信心の話はするけども、付き合いは九十八%、残り二%ここだというポイントを見極めて信心の話をして、一挙にお寺に連れて行く」と聞かされました。
 これまで付き合いは二の次と思っていたAさんは「気持ちが楽になった」と言われて、年が明けてすぐに折伏を成就しました。その時に相手が入信する決意に至ったのは、教義の内容ではなく、Aさんの一言でした。
 それは「あなたを幸せにしたいと真剣にお題目を唱えていたら、人の幸せを願っている自分は何と幸せなのだと涙があふれてきた。こんな気持ちにさせてくれたあなたを幸せにしなければバチがあたってしまう。とにかく大丈夫、幸せになれなかったら全部自分が責任をとるから」という言葉でした。正論や理屈を述べるよりも、相手を救いたいという心のありのままを述べる方がよっぽど相手の心を動かす筈です。


 四、寺院に参詣させる
 折伏をするときには寺院でするのが望ましいと思います。自分に家では、電話が鳴れば話が途切れたり、喫茶店では周りの動きが気になったりもします。やはり一番気を散らさずに話を聞いてもらうことができるのは寺院です。
 また「百聞は一見に如かず」ということわざもあるとおり、相手に寺院を見てもらうだけでも、随分と心の壁が剥がれます。例えば賽銭箱がないということだけでも、一般の方は随分と驚かれます。もっとも寺院に参詣するという約束をとれれば、それだけで聞く体制になっている筈です。ですから唱題をするときに「まず寺院に参詣させよう」と具体的に祈ることもよいのではないかと思います。
 また、最近は総本山を紹介しているビデオがありますから、ビデオを見せることも効果的です。話すばかりでは相手が不安になることがありますから、自分の目で確認させてあげることが大切です。
 ビデオを見せた親戚から、「創価学会と勘違いしていた。学会とは全然違う素晴らしい宗教だね」と言われたという方もいました。そのような誤解すぐに解けますので、ビデオもどんどん活用しましょう。


 五、 思いやるの心
 人は「たったこれくらいのこと」に感謝をし、話を聞いてみよう、あるいは心を開こうという気持ちになるものです。ほんの些細なことでも大事に、何より相手を思いやることが大切です。
 かりに目の前に目の不自由な人が来たとき、こういうときどうしていいかオロオロしてしまうようではいけません。よく道の真ん中で目の不自由な方が杖をトントンとついていることがありますが、あれあは「どっちへ行けばいいのか分かりません。教えて下さい」という合図なのです。
 そんあとき「ああ、右へ曲がりなさい」とか「左でどうぞ」などと口で説明しても無駄です。
 実際に外で目をつぶってみれば分かりますが、音がどっちから来るのかさえ分かりません。そこに声だけで右・左と指図されても、かえって迷ってしまいます。
 こんな時には必ず手を握るか、あるいは自分の肩に手を乗せてあげて、体を正しい位置にしてから教えてあげなくては、せっかくの親切も何お役にも立たないのです。
 やはり折伏する相手のことを常日頃心に置いて、「なんとしても幸せにしてあげてください」と真剣に唱題を重ねてこそ、相手を心から思いやり、あらゆる状況に対して正しく適切な対処をすることができるのです。

 以上が相手に対して配慮すべき五つのポイントです。
 これらの事柄は目的地に向かうためのいくつかの方法、手段にしかすぎません。たいせつなのは「なんとしても折伏をやり遂げるのだ」という覚悟だと思います。
 御法主日顕上人猊下は折伏について、
 「(折伏には)一つのポイントがあるのです。すなわち、身命を捨てて法のために生きようという信心と決意であります。この中心がはっきりとあると、そこからずれていくことがないと思うのですが、このポイントがずれておると、一生懸命やっているつもりでもなかなかうまくいかないし、また、そのうまくいかない原因も分からないのであります。こういうことからも唱題が大事なのです。」
(全国教師講習会閉講式の砌 平成八年八月二十九日大日蓮六〇八号 六五頁)
と御指南あそばされています。
 皆さん共々に、命を捨てて法のために生きていこうという信心と決意を持って、なんとしても折伏を成就し、平成十四年に向かって大前進してまいりましょう。

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